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ターゲットはズバリ!「高齢者&高・中収入層」(3)

2006年(平成18年)11月17日(木)
レポート・楊軍(ヤン・ジュン)
海外窓口担当:国際マーケティングサービス「中国国際福祉博覧会」 (TEL03-3555-0555)

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〜高齢者市場購買力の分析〜

◆中国人の消費観念の特徴 政府更なる消費刺激

20世紀80年代当時、中国改革開放の初期であり、一部先行裕福を実現した人は「お金を貯金に」のだけではなく、生活を楽しむための消費が増えつつあった。当時には、従来の「余裕があれば貯金せよ」との固有観念が、「能そう会花」(たくさん稼いで上手に使うとの意味)の消費パターンに取って代わられ始めた。

90年代入り、「能そう会花」が流行語になるほどはやり、収入を増やして積極手に消費する事が人生の楽しみの一つとされ、人々の経済面での新しいビジョンになっていた。50年代の「祖国建設の為の倹約」の道徳ステータスから、90年代になると、「いい家、いい車を持つほど国への貢献度が高い」と皮肉のニュアンスが含まれながらも価値観の変貌振りを見せていた。

経済急成長から生まれた消費の急成長が人々の想像より遥かに超え、信じ難いほどの市場潜在力が示された。通信分野の例である。中国国家統計局の発表によると、1998年中国では携帯電話の総数が約1万台だった。当時は2000年に80万台まで伸びると予測されたが、しかし実際2000年の実績は8700万台で、予測より100倍の大幅増となり政府関係部門や企業を大いに驚かせた。

「人が持っていたら、うちも買おう」という中国人古来の「面子消費」の要素が予測当時に入れかねただろう。実際、2005年末までの販売総台数は既に3.9億台に達成、そして今年は4億台になる見通しである。

21世に入り、消費観念の進展が更にグランドアップした、住宅や車の購入には銀行のローンを組むなど、「超前消費」の意識がハイスピードで人々の意識に浸透している。地域から見れば、消費が最も活発化しているのはやはり三大都市圏で、連年のトップ3は北京市、上海市、広州市である。珠江デルタの広州近郊順徳の実例では、昨年一人当たりの消費支出は収入より329元上回り、「超前消費」によって、内需の更なる昂騰が続いている。

「中国人がとにかく買う」、「中国人が財布の紐が緩い」、これらの言葉は中国人観光客に対し、EU諸国が期せずして一致する評判である。2005年、海外旅行の中国人観光客一人当たりの買物額が987米ドルで世界一だった。この中さらに北京、上海、広州三都市からの観光客の買物出資が最も多く、上海のヨーロッパツアーでは、一人当たりの平均消費額が1781米ドルであった。

一方で、政府がまだまだ消費を促す勢いが衰えていない。中国人民銀行(中剛銀行に当たる)のデータによると、中国都市部住民が合計15.3億元を銀行貯金をしている。これらの貯金をすべて消費に動員できれば、中国全体の消費能力が現在の3倍ほどになる事は中央政府の推論である。

更に刺激を与え、新しい消費ホットポイントを見つけ出す事が政府の狙いだった。第11次5カ年計画の中で、これまで未開地である福祉市場の振興策定もその一つだと思われる.合計2億人以上の高齢者と障害者、更にその家族や親族という広い外延の巨大市場がこの消費ポイントの基盤となっている。


◆「親孝行の国」中国では ターゲットはズバリ!高齢者&中・高収入層

高齢者市場の主役は、1.44億人の高齢者である事が言うまでもない。共働きが中国家庭では一般的で、夫婦とも定年後の翌月より死亡までの毎月、元職場から退職金をもらう。それから、中国の習慣から言えば、各家庭の事情で金額が異なるものの、通常子供から多かれ少なかれの仕送をもらう。この二つは一般高齢者家庭の安定な収入源になる。

さらに一部の高齢者、特に60歳〜70歳の若い年齢層は再就職、また、株売買などの方法で、収入を増やしている。東部沿海地域、特に三大都市圏高齢者の収入状況はほとんどそうであり、うちの北京、上海、広東省3地だけでも、1500万人近くある。

高齢者のうち、「裕福高齢者層」が存在する。これらの高齢者は更に二種類に分かれている。一部は「離休」幹部である。(1949年は境界線とされ、以前から共産党政権系統の仕事に従事していた「老幹部」の定年は「離休」と言う。1949年以降の就職の人は、定年後の高待遇を受けられない)「離休」幹部は政府より定年後の高待遇を受け、年収が定年前よりの高い他、医療費用は国が100%負担、住宅購入に優遇、また毎年名勝地や別荘地での療養の招待など、実際毎月の退職金より遥かに高水準の暮らしをしている。

また一部は「裕福層」(前文にあった富有、富裕レベルの人)の親世帯である。現在中国の「裕福層」人口の主な年齢層は30代〜50代に集中しており、その親世帯は大抵60代〜80代の高齢者である。これら高齢者のほとんどは、退職金以外に高額の仕送を子女から贈られており、経済的には悠々楽々な老後生活を送っている。親との愛情要素もあるが事業や仕事に専念する為に「裕福層」が親への日常の「孝行」投資にはお金を惜しまない。

また、中国ではこの種の消費者は、通常一回限りの消費ではなく、同種の商品に対しても、常に最高品質、最新バージョンの物を求めているという特質がある。家庭用ハイエンド福祉商品(例えば身体が不自由な高齢者家庭用入浴器、インテリジェンス車椅子、福祉車両など)その市場ターゲットは、極端に言えば、「離休」幹部のトップクラスが国に発給される他、「裕福層」の「親孝行消費」に頼る。また、大金を払ってても、介護の必要な親を業務用一流設備の備えている養老施設に預ける。

「裕福層」の高投入親孝行は、中国古来から美徳とされている「敬老」の気風も極めて重要な背景である。いくらお金持ちになっても「親孝行」が出来ていないと言われている人が、人々に尊敬されず、社会的名誉や地位が築けない事である。例えて言えば、人によってその「親孝行」への投資は、自分の名誉と地位への投資でもあると言っても過言ではない。「親孝行」も出来、社会での高名声も得られる事がむしろ一石二鳥。そのために、裕福層同士の間で、面子消費の要素もあり、「親孝行」投資の張り合いさえ少なくない。前文に言及した「養老房」の一部はこういったケースであり、また昨年「自動車運転免許の年齢制限が70歳まで延長」の規定が公布されて以来、「孝行車」の消費量も増える傾向である。

また、中国社会の約50%を占める「小康層」人口の消費力を馬鹿にしてはいけない(高齢者の一部と重複)。ハイエンド商品の前では躊躇するかもしれないが、ミドルエンド商品とローエンド商品の「親孝行」購買が量の多さで、高齢者市場で重役を演じる。

実際近年、長い目で考慮し投資している「小康層」家庭も増えつつある。ローンを組み、2世帯住宅・3世帯住宅と計画した180m2以上の「大型」住宅を購入、内装をバリアフリーに拘る小康層家庭も珍しくない。

普通の高齢者生活に欠かせない「衣、食、住」に関連する製品、また一般的な車椅子、歩行器など移動用機器、高齢者用オムツ、学習機器、携帯電話など日頃使用のグッズ、介護ベッド、補聴器、血圧測定器など家庭用医療機器などミドルエンド、ローエンドの商品は、むしろ大衆消費対象の主流であり、幅広い消費者だ。

中国老齢協会の統計によると、現在子供と別居している高齢者は約2400万世帯、別居しているほど「親孝行消費」の金額が高い傾向が強い。親と同居できない後ろめたい思いの一部が商品によって補うためだと思われる。尚、高齢者向け製品は身体に直接触れる製品、命にかかわる製品が多い故に、「品質に拘る」傾向が著しい。車椅子の例を挙げる。

某国営補助機器専売店では、輸入品ドイツ製車椅子は万元代を越えているにもかかわらず、常に品切れ状態。対照的に国産品は百元代なのに全く買い手がつかない。中国老齢協会と中国障害者連合会の合同アンケート調査によると、国産品を買わない理由は、「安全ではないイメージがある」との答えは1位に挙げられている。「他のものはともかく、車椅子や補聴器、家庭用血圧測定器など、命に関わるものなので、値段が高くても品質が絶対条件」との生声が最も多かった。

中国老齢協会の統計によって、高齢者市場需要6000億元。2008北京オリンピック・パラリンピック、2010上海万博の興奮剤作用でさらなる「親孝行消費ブーム」を引き起こし、高齢者向け製品への期待をより高めていくのだろう。高齢者製品がほとんど未開地状態の巨大中国市場ではあるが、先んずれば人を制すとの参入戦略は最も適応する事に言うまでもない。

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